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過去と和解するための哲学 [読書]

題名を見て、手に取った本である。
一日で一気に読み終えた。そして、私が自身の過去とどう向き合うべきかを考えるためにこれまでに多くの同様の本を手に取った。そう、アドラー心理学もその種の本である。
ただ、今回は哲学である。心理学と哲学は似たような領域を行き来するが、その語り方は違うように素人ながら感じる。
この本は「哲学」とあるだけに、一つのキーワードをもとに難しく展開する。そのキーワードはハビトゥス(心の習慣)であった。ネットで調べてみると、行為によって獲得された習慣ともある。
読むにつれて思うことは、つらい過去を持つもの(すべての人が過去を持ち、それをどうとらえているかの違いなのだと思うが)にとって、その状態、その感覚、その憎悪、その苦しみ…よくわかると感じる部分がかなりある。ところが、これを解決する方法は、「和解せよ」となる。
結局は、自分で向き合って未来志向で過去を捉えなおす必要があるという点では、アドラーの考え方と同じ所へたどり着く。その方法が言葉を巧みにとらえなおし、現象を多面的に見直し、言い直すという哲学的手法だったということだ。
そして、最後は「答えのないことが答えだ」ときたもんだ。その通りと言ってしまったが、その結論に至るまでにいろいろな考え方をしたものだから、納得できる。これが、最初に書いてあればきっと納得どころか、何を当たり前のことをということになっていたのかもしれない。
物事の捉え方や、過去の考え方を見直させるための、いくつかの金言が込められた本であった。





過去と和解するための哲学

過去と和解するための哲学

  • 作者: 山内 志朗
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2018/03/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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