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失敗の科学 [読書]

多くの専門家は、その専門的な知識を用いて私たちを有益な方法へ導く。そう思っていたが…。権威や地位にこだわる人は自分の地位を守るために、失敗をむしろ隠ぺいする方向への力が働く。
何か事故が起これば誰か一人の責任者を見つけてきて、その人の責任を問うことですべてが解決してしまう。
私の周りでも実際に起こっていることばかりである。
ミスを許さない環境では、ミスは隠される。
ミスを学びの機会と考える環境であれば、多くのミスが小さなうちに解決されていく。

私たちはすべてを自身の失敗から学ぶには人生が短すぎる。だから、多くの人の失敗を学習の機会として学ばせていただく。特に学校というところはそういう場所なんだと思う。ところが多くの学校では、失敗を笑い厳しく指導し、脅す。その環境で育てば、将来も社会はそういう場所だと考える。

開かれた社会、失敗に寛容な社会をつくることで、多くのことが学びに変わっていく。そして、いま正しいと思って行われていることを、逆の状況を作り出し対比によって検証しなければならない。これまでの歴史で正しくないことを正しいとして行われてきたことを上げれば枚挙にいとまわない。その失敗を検証しなければ学べない。
失敗だったとして蓋をすればそれで終わりだが、失敗だったならみんなで検証してみようと思えば学びに変わる。
読んでいて「そうだよな」「そうか業界によって対応が違うのか」「そんなところでも同じことが形を変えて起こっているのか」「その責任をその人に押し付けていいのか」などなど、多くのことを考えながら読み進めることができた。





失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織

失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織

  • 作者: マシュー・サイド
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2016/12/23
  • メディア: Kindle版



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