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不倫 [読書]

ブラジルの作家、パウロ・コエーリョの作品である。この作家との出会いが、僕には神秘的な体験であった。そんな彼の本を本屋で、また手に取った。そういう気分だったんだとおもう。

そして、主人公である30代女性ジャーナリストは、あるインタビューから、幸せだと感じた安定から幸せを感じずに、安定が故に不安に陥っていく。自分の中に出来た穴をどう埋めるべきか、悩み苦しみ、鬱となり、不安定な自分がもがきながら掴んだロープを信じるように、不倫の道を進む。
しかし、掴んだロープは固定されず、絡んだり引っ張られたりとしながら、思うようにはならない。
それどころか、ロープの先にいる奥様に出会ったことで、ロープが結び付けられたもので、固定された反対側に自分がいるのだと気付いたのだろう。

そんな女性の一時の不安定を、愛という言葉の元に受け入れて包み込む旦那さんの姿はあっぱれだと感じる。

旦那さんも、かつての思いを取り戻そうと誘った旅先で、探し物は過去ではにはなく、安定を見失いそうになる。そうして安定したなかでは、選択しなかったであろう空を飛ぶ体験から、全ては一つに集約されていくことを知る。

人生は長い休暇ではない。常に学びの日々なのだ。
そして最も大事な学びが、愛することだ。

なんかいろいろ僕の心にしみる物語だったなぁ。
短いストーリーの積み重ねられた作風は、ちょっとした時間に読むことができる一方で、スマホが気になったり、仕事が気になったりと、浮気しやすい小説でもあった。





不倫 (角川文庫)

不倫 (角川文庫)

  • 作者: パウロ・コエーリョ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/10/24
  • メディア: 文庫



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顔は口ほどに嘘をつく [読書]

すごく久しぶりな投稿です。
なんだか身の回りに変化がありすぎて、本を読む暇もありませんでした。言い訳からです。(笑)
そして、今回の本は何年か前に買って、途中で投げ出されてたのを、改めて手に取りました。
松岡圭祐の千里眼を読んで以来、人の表情を読むと言うことに興味を持ってきました。途中で投げ出してからも、机の見えるところに並べて気にはしてました。
ようやく読み終わりました。
人の感情や表情には、文化に関わらず共通するのかということを、未開の地で、社会との繋がりのない部族を比較対照にしながら表情を分析していきます。
読んでるときは、自分でも顔真似しながら、わかるんですよ。納得、これを記憶して、即座に判断できるようにはなれないし、なんとなくその場の状況を考えると解るような感じがします。結局は自分の経験を裏付けながら読むってことですね。
途中からはどこかで読み流している自分がいました。(笑)

どうらや僕は千里眼にはなれないようです。

人間関係に悩みながら失敗しながら、学んでいくしかないみたいですね。
この本を読んでいる間に何冊も読みたい本を買ってしまいました。
読書タイムが増えるといいなぁ。





顔は口ほどに嘘をつく

顔は口ほどに嘘をつく

  • 作者: ポール・エクマン
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2006/06/03
  • メディア: 単行本







知らないうちに文庫本もでてました。

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