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ノーサイド・ゲーム [読書]

新聞の広告を見た時に読みたいと思った。ただ、小説は文庫でなきゃ買う気にならない。図書館で借りることにした。
ところがなかなか僕の手元に届かない。そして、日曜劇場が始まった。はっきり言って第1話で泣けた。これが周りに聞くと同じ感想を何人からか聞いた。ラグビーはやっぱり熱くなる。

そして、本が届いた。この本を今読み始めると、試験勉強に差し障ると思って中々読み始めれなかった。ところが今朝出張先で読み始めたら、読み終わるまで離してはくれなかった。久しぶりにこんなに集中して小説を読んだ。一言、引き込まれてしまった。

ドラマの第1話と内容が重なりながらもドラマの方がかなり作り込まれた話になっている。原作は割りとあっさりと進んでいくが、ドラマは一話にすでにいくつものドラマがあった。
読み進めるとドキドキが止まらない。ラグビーそのもの、試合の描写も手に汗に切るが、場外での会社内や協会内での話題にさらに考えさせられる。アマチュアイズムを最後まで突き通してきたのはラグビーである。金のためにやるんじゃないという崇高な理念は本当に大切にされてきた。ただ、金はかかる。収益がなく、ファンがいなくなれば、選手だけではラグビーは衰退し、選手もいなくなってしまう。ラグビーが実際に長年かかえてきた問題であろう。誰がに頂くだけ頂いた上で、立派なことだけ言っても中身がなければ意味がない。
ラグビーの素人がラグビーにはまっていく。その気持ちが気持ちがいいほどわかる。ラグビーを嫌いな人はいない。ラグビーを好きな人と、ラグビーを知らない人がいるだけなんだろう。そして、選手が命をかけて闘うときに、仲間は15人ではなく、支える組織が、応援する組織がある。そのいくつももの組織と闘い、改革をして行く主人公はまさにリーダーである。池井戸潤作品らしいおもしろく熱い話だった。

こうやってワールドカップを盛り上げる方法もあるのかもしれない。あの伏見工業の 軌跡をドラマ化したスクールウォーズが大ヒットしラグビーファンが増えたように、ノーサイド・ゲームがラグビーファンやラグビーを始める子どもを増やすきっかけになればと思う。スクールウォーズでは荒くれ者が ラグビーで更正されて行くが、ノーサイド・ゲームではどんな子達がラグビーで夢を見るようになるのだろう??





ノーサイド・ゲーム

ノーサイド・ゲーム

  • 作者: 池井戸 潤
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2019/06/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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