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嫌われる勇気 [読書]

なぜだろう。何となく、もう一度この本を手にした。
以前に読んだことのある本をもう一度読み直すことは自分にとってあまりない。
でも、何となく惹かれるようにアドラーの「嫌われる勇気」を読むことになった。

人は求めているときに、求めているものに出会う。
それは自分の周りには常に多くの情報や可能性が通過しているのに、自分が気づくか見過ごすかの問題だと思う。身近にいた人が、実はすごい人だったという時は、ただ同じ人をみて自分のとらえ方が変わったにすぎない。

さて、今の僕はこの本を必要としていた。
スタートからゴールを目指し、その中間地点を下を向いて迷いながら歩いている、そんな自分がいることを見せてくれた。人生においてスタートもゴールもなく、「今、ここ」を一生懸命生きる。目的は幸福になることであり、自分が幸福になるためには、共同体へ貢献することで得られる貢献感を感じることである。誰かに好かれるためではない。自分が貢献していると思えば、嫌われることがあっても気にしない。自分の人生を、自分の課題を自分で解決していくのであって、他者の課題に踏み込むことなく、惑わされることなく、自分の人生に責任をもって今を生きることが大切である。
前回に読んだ時も大きな衝撃を受けたことを思い出す。その後、何冊もアドラーの著書を読んだ。それでも今、この時に、もう一度読み直したことは、自分自身が答えを探そうとしていたからだと思う。
私は勇気をくじかれていた。思うようにならないことや自己内矛盾を抱えて、勇気を持つことができなかった。でも、それは自分が選択した道だった。その過去は変えることができない。そして、それが今の自分に影響していると思い込んでいるだけで、実際には、今これからの選択は、変えることができる。
一方で認知行動療法の本を読んでいる。アドラー心理学の考え方が認知行動療法の考え方にリンクして自分の中に入ってくる。認知行動療法では思い込みは事実ではなく、一つの意見に過ぎない。その一つの意見が絶対ではない。岸見アドラー心理学でいうところの、過去にとらわれず、縦のつながりではなく、横のつながりで人と繋がり、承認を求めない。今、この時をダンスをするように楽しんで生きることが積み重ねられた先に、それぞれの人生に意味がある。普遍的な人生の意味などない。

登場人物の青年がこれだけ哲学者と反駁し合うのを通じて、自分自身の内面と反駁しながら読むことができた。だが、どちらかと言えば僕は哲学者を常に肯定しながら議論を見守っていた。理解できる…理解できる、それでも青年が変化していくような力ではなく、知識として受け入れているだけになっている。ここからが問題である。実践しようとして悩む青年のように、ここで読んだ内容を自分の人生に実践しなければ意味がない。そのことは認知行動療法と同じである。

目の前にある、今を、他者からの承認ではなく他者貢献を目指して、幸福を追求したい。





嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

  • 作者: 岸見 一郎
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2013/12/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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世界のエリートはなぜ、この基本を大事にするのか? [読書]

久しぶりのビジネス書である。職場を去る方から、部屋の整理を手伝った際に、頂いた。頂いてからしばらくたったが、ようやく読み終えた。
著者はゴールドマン・サックス、マッキンゼー、ハーバードでMBIを取得と言う職歴と学歴である。
社会に出てから、さらに学ぶために学校に通うのはとても大切な機会になると思う。
今回の本の中で、日本人の?という一般化をしてはいけないが、与えられた機会に後悔のない対応をすることの大切さを考えさせられた。それは失敗を恐れない行動と常に先を見ることである。失敗を恐れて発言をしない、今の環境を最大限の環境とは思わず、人間関係を常に広げていくことである。この二つは僕が振り返って後悔する内容である。なぜ、あのタイミングで言わなかったのか...、閉鎖的な環境でなぜ外に視線を向けずに内にばかり答えを求めたのか。
この二つは、経験の上にこそ大切なことだと気付くことになる。ビジネス書は読めば、うんうんと納得するが、実際にその場面になったときには、あまり役に立たないのではないだろうか?結局は、経験の上に、現状を変える視点を与えてくれるのであって、経験のない時には、念仏のように意味を考えずに読み進めることになる。
いま、このタイミングで読んだことを、遅かったと思わずに、次のステップに繋げたい。





世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?

世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?

  • 作者: 戸塚隆将
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2013/08/07
  • メディア: 単行本



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