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豊田章男 [読書]

言わずと知れたトヨタ自動車社長である。
芸能人の名字を打てば名前まで変換予測されるのに、とよたあきおと打っても文字変換で章男がなかなか出てこないのが腹立たしいくらいな有名人だと思う。
トヨタの社長というだけではなく豊田章一郎の息子であり、豊田喜一郎の孫である。
世界のトヨタの社長は、これまでの社長像を常に壊しながら、自動車会社をどんどんバージョンアップさせるために改革を続けている。同じことを3年続けたら会社が潰れるという危機感を持ちながら、常にチャレンジ精神をもって、まずはやってみる精神がどのように生まれたのかを垣間見ることができる一冊だった。御曹司という立場は、周りから見れば恵まれているが、その本人にとってはどんな努力をしても御曹司の色眼鏡で見られるという、そして章男社長はそれを個性だと捉えなおして、突き進む。
いろいろな人とフランクに付き合い、真摯に向き合う。自分の感性を信じながら進むべき道を決めてる。方向性を決めて責任を取るという姿勢を公言することで、下に続く者たちと志を一つにして社会を切り開いていく姿が多面的に書かれていた。
やってみて失敗したら、やり直せばいい。まずは現場に行って物事を考える。できることはどんどん実践していく。「トップダウンとはトップが現場まで降りること」と公言し、現場感覚を大切にしながら巨大企業のかじを取る。その姿は今の、新型コロナにおける危機の中でも、フェイスガードを作り、マスクを作る、作れるものなら何でも作るという自動車業界に浸透している。
しかし、彼が社長になるまでは順風満帆ではなかった。製造や販売、工場などの多くの現場に回されながら、現場で怒られ、突拍子もないことをやって怒られ、そうやって御曹司としてではなく怒ってくれた人たちが社長を育てたのだろう。そして、大学時代にやっていたホッケーを含めて社長になるまでに磨かれてきた感性と図太さが巨大企業であるトヨタの数多の危機を乗り越えさせたのだと思う。
いま、トヨタ技術やアイディアをどんどんオープンにさせて、次の時代を切り開こうとしている。そういうことができるトヨタをけん引する社長がどんな人かを知って、なんだかとっても元気が出たように思う。
こんなリーダーがうちにもいたらなぁ…なんて言ってるうちに、うちは潰れちゃいますね。





豊田章男

豊田章男

  • 作者: 修, 片山
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2020/04/10
  • メディア: 単行本



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