SSブログ

ラストレター [読書]

好きだった人が亡くなるところから始まる物語。
最初にハッピーエンドはありませんといわれてスタートしているように感じる。
学生時代の恋人、それも別の男性との人生を選んだ女性を、求め続けながら小説家になり、その女性を追いかけ続けて、小説は売れず…。
そんな小説家の恋の物語。
恋物語は読んでいて、読む側にもいろいろな感情が生まれる。
それでも、その相手はなくなってしまった。残された家族と、その妹を交えて、いくつかの話題が一つに集約されていく。
きれいにまとまったなぁというのが読み終わった感想である。
そして、恋人の残した遺書とは…。

ある人に勧められた本で、、ここまで読んだよと話しながら読み進めていく作業がとても楽しかった。最後はあっさりと完結。この続きは…というよりも、物語に登場する題材となった元の小説を読んでみたいと思いながら…。





ラストレター (文春文庫)

ラストレター (文春文庫)

  • 作者: 俊二, 岩井
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2019/09/03
  • メディア: 文庫



nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

13坪の本屋の奇跡 [読書]

「オシムの言葉」を書いたノンフィクション作家の作品である。ある人との会話の中で、本を進められたわけでもなく、あっちは知らないだろうが私は知っているというくらいで木村元彦というノンフィクション作家の話を聞いた。その時に僕の返答は「オシムの言葉」は確かわが家の本棚にある。ただ、内容は全く覚えていない。そういう話をした記憶はある。
さて、そんな作家が書いた本を図書館で借りた。あまり期待もせずに読み始めてみると、これが面白い。
大阪のサイズとしては小さな、志としては大きな本屋さんの取り組みや、生き様が書かれた本である。町の本屋さんが、とても理不尽なルールの中でそれでもその場所で咲き続けようとしているのだ。この本屋さんだけの話ではない、町の本屋さんはみんなそういう境遇の中で営業を続けている。チェーンをたくさん持つ大きな本屋ともルールは違う。よくやっているなぁ、この思いはすごいなぁ。これは司書の仕事も込みだよなぁ。そんなことを思いながら読み進めていくと、台頭するアマゾンなどのネット販売にはできなくて、本屋だからできるという作家と読者をつなげる活動についての話になる。こんなことを近所でやってくれたら面白いだろうなぁと思いながら、取り上げられた回の内容がまた面白い。本を読んで学び、作者の話を聞いて学び、作者の話を聞いて本を読むなんて楽しいだろうなと思う。
さて、私の近くにもこんな本屋はあるのだろうか?町の本屋…最近、行ったことない。そして、相も変わらずネットで本を購入してしまう自分がいる。フランスでは国といてアマゾンではなく町の本屋を守ることを宣言したそうだ。ドイツでは本屋の流通形態が日本とは大きく違い、アマゾンよりも本屋のほうが早く本が配本されるそうだ。
日本はこのままでよいのだろうか。町の商店街が無くなって久しい…今では大型ショッピングセンターの中の本屋すらなくなっていく。
本当に大切なものに失ってから気付くことにならないような社会にしていきたい。
ちょっと、町の本屋を探してみようと思う。

いつもリンクを掲載しているが…楽天ではこの本が出てこない。これも業界の圧力なのか??


13坪の本屋の奇跡 「闘い、そしてつながる」隆祥館書店の70年

13坪の本屋の奇跡 「闘い、そしてつながる」隆祥館書店の70年

  • 出版社/メーカー: ころから株式会社
  • 発売日: 2019/11/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

世界史を変えた13の病 [読書]

新型コロナという言葉を、いやというほど聞く。
知らないことは恐ろしい。見えないことも怖い。恐怖が先行することで、集団ヒステリーのような状態が起こる。不安の幅は人によって違う。それを揃えようとすれば、軋轢が生まれる。それでも、幸せなのは感染症という概念を持っているからだ。決して、何もないところに病気が生まれるわけではないことを知っている。感染症対策をすれば蔓延を防ぐことは可能であることも知っている。感染源のウィルスを特定もできている。それでも、世の中はこれほどのパニックになってしまう。
さて、今回の本はそういうことがわからない時代に何が起こったかを嫌味を交えながら伝えてくれる。今聞けば、そんなバカげた対応があるのか?隠ぺいして拡大させてどうするのか?医学的根拠がどこにあるのか?そう疑問を投げかけたくなることばかりだ。そういう時代のリーダが良かれと思って行ったことが、後々歴史として評価されていく。きっと今我々の周りで起こっていることも同様なのであろう。
精神疾患の概念がはっきりとしなかった時代に、目からアイスピックのようなものを突き刺して前頭葉を切り裂く…ありえない。ハンセン病患者を無人島に隔離する…善良な市民であるはずなのに…そんな過去の失敗から学ぶことはたくさんある。
わからなかった時代だから歴史として振り返ることで、現代の視点から考えることができる。そんな現代に起こっていることが歴史から学んだことの上に成り立っていてほしいと思う。






世界史を変えた13の病

世界史を変えた13の病

  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2018/09/12
  • メディア: 単行本



nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。