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生きてるかい? [読書]

題名が気になって手に取る。お医者様で作家のエッセイ集だった。そして題名については、最初のエッセイで解説があった。他の女医さんから聞いた往診談から頂いたようである。浅間山や登山と自身のうつ病の経験から書かれた内容が多かった。普段の生活の本の一部を切り取ったようなそんなエッセイ。それにしても、南木佳士という作家の本を一冊も読んだことがないのは申し訳なくもある。芥川賞も受賞し、NHK番組の「ようこそ、先輩」にも出演された著名な方のようだ。作家にしろ、書かれた内容にしろ、まだまだ、知らぬことが多いことを自覚する。なんとなく読み進められる、そんなそんな内容の、お医者様のエッセイ集だった。「生きてるかい?」はどこへ…。





生きてるかい? (文春文庫)

生きてるかい? (文春文庫)

  • 作者: 南木 佳士
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/03/07
  • メディア: 文庫



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いちご同盟 [読書]

どんな青春ドラマが始まるかなぁと思いながら読み始めた。野球を題材にしたものかと思ったがどうもそうではない。同級生が重い病と闘う中で、寄り添うもののストーリーである。
中学三年の彼らは進路や自分の内面、そして生死に向き合いながら進む。母がやっていることから始めて続けていたピアノに違和感を持ちながら向き合い、ある時にピタッと母が言うことが理解できる。そこに成長がみられる。成長とは何か...との経験がどの思いがそうさせたのだろうか。
多くのことと広く浅く向き合わせる物語だった。でも、読んでいる自分はその都度、深く考えてしまう。
中学三年の複雑な心模様と大人のたちの姿が見え始める時期でもある。そして、同時並行にいろいろなことが起こるのが人生だ。
物語の進行は、自分の中のいろいろな部分に物語を進めていくそんな感想を持つ小説だった。

えっ、そこで終わりなのという思いを残して。





いちご同盟 (集英社文庫)

いちご同盟 (集英社文庫)

  • 作者: 三田誠広
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/10/03
  • メディア: Kindle版



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友罪 [読書]

薬丸岳の書く小説を初めて読んだ。
重い…。たまたま出会った友人が元殺人犯だったら…。
この小説の趣旨は、最初は知らなかった過去を知ってしまったことで、友人という関係が変わっていくことを題材にしている。
ただ、それだけではない。
登場人物の何人もが過去の自分を後悔し向き合っているのだ。
時に、その元犯罪者に励まされたり、罪状の大小に悩んだり、罪ではない好奇の目にさらされて、えぐられてる女性も登場する。
読めば読むほど重い。
故意に起こした殺人と、偶発的な事故による事故死と、その違いは何だろうか。
罪を償った人と、過去を捨てたい人との間にあるものは何だろうか。
答えがない。
物語の途中に出てくる、「親子関係の中で生まなければ犯罪者の親になることはない。」という趣旨の言葉に親の責任と家族とは何かを考えさせられる。

どの十字架も背負いたくない。
しかし、背負う可能性もある。

最後に救われる思いになるわけでもない小説だった。
最後に自分と向き合うことや過去と向き合うことで友罪となる。

読み終えて「ふっ」とため息がでる小説だった。

もっと明るい小説が読みたくなりました。





友罪 (集英社文庫)

友罪 (集英社文庫)

  • 作者: 薬丸 岳
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/11/20
  • メディア: 文庫



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フードバンクという挑戦 [読書]

知り合いが、南アフリカのボランティア活動に参加したいと言っていた。世界を変えたいのだと。そんな時に図書館で出会った本である。
読みながら愕然とした。フードバンクという組織事態をこれまで知らなかった。そして、アメリカの話ではなく日本国内にも飢えに苦しむ人がいて、フードバンクという組織が存在し活動する。しかも、活動を引っ張ったのは日本人ではない。
日本にはボランティアというものに馴染みや基本的な考え方に欧米との違いがある。だから、浸透していかない部分が多分にあるのだ。この文化的な問題がこれからのグローバルな社会では問題となるだろう。

なんだか、社会貢献についてもっと真剣に考える必要があると感じる。







フードバンクという挑戦――貧困と飽食のあいだで (岩波現代文庫)

フードバンクという挑戦――貧困と飽食のあいだで (岩波現代文庫)

  • 作者: 大原 悦子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2016/03/17
  • メディア: 文庫



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いちいち不機嫌にならない生き方 [読書]

いちいち不機嫌になる生き方を実践しているのかなぁと自分が嫌になった時に、手に取った本。
自分の感情を良くも悪くも扱いづらく、周りにすぐに反応してしまう自分の感受性をどうにかしたいと思いながら…。
こうやって本を読んでみると、その時は落ち着いて、「そうだよなぁ」「そんなふうに考えればいいよなぁ」と思うものの、現実世界ではやはり自分の扱いに困るものです。
しかし、今どきのといえば失礼かもしれませんが、若い子たちを見ていると、私もいろいろなことを諦めれるようになったなぁと思います。若いころはもっと周りをコントロールしようとしていたのが、今は自分は自分と思えるようになり、そして、周囲に巻き込まれないように自分を保とうとするようになりました。
こうやって後何年ほど、心配を繰り返せば、それを笑って考えられるようになるのか。
自分自身の持つ責任と自分自身の中にある怠け心と、今の自分への不満と、居心地の悪さと…。そんなことばかりを言っているうちは難しそうです。
余分なことを考えず、毎日が忙しく終わるのも一つの方法ですし、自分としっかり向かい合いながら「できることとできないこと」をちゃんと理解して身に着けていくのも大切ですね。

いまは、本当に暗中模索の今日この頃です。


いちいち不機嫌にならない生き方 (青春新書プレイブックス)

いちいち不機嫌にならない生き方 (青春新書プレイブックス)

  • 作者: 名取 芳彦
  • 出版社/メーカー: 青春出版社
  • 発売日: 2019/03/21
  • メディア: 新書



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物語のおわり [読書]

湊かなえの小説。
ある人に薦められて読み始める。
「あっ、読んだことある。ハムさんだ」
そう思いながら、内容を思い出せない…。そうして最後まで読み切った。
湊かなえらしい物語だなぁ。この後、どうなるのかなぁ。そんなことばかりを思う。
一つの物語の終わりは、新しい物語の始まりである。そして、物語がバトンのように渡されて、最終的には元の所へ戻ってくる。
いろいろな人の物語があるから、自分の中に物語ができるんだろうなぁ。こちらはその物語の行く末を知っているが、最初にバトンとして渡した萌は知らない。そう考えると、自分の周りにいる人たちの物語について私も知らない…。でも、私の物語は終わらない…。





物語のおわり (朝日文庫)

物語のおわり (朝日文庫)

  • 作者: 湊 かなえ
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2018/01/04
  • メディア: 文庫



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