あなたの本 [小説]
誉田哲也の短編集だ。
誉田哲也の小説をこれまでに読んだことがないと思っていたが、最後の解説を読むと、これまでに手に取ったことのある小説もある。
それにしてもこの短編集は一つのテーマにまとめられることができない。ひとつまとめるとすれば、「最後まで読んで、肩透かし」というような内容が多いかな。つまらないという意味ではない。どれも落ちのある短編集だ。
さて、本書の題名となった「あなたの本」最後にどんな落ちを見せてくれるのかと思えば、「そうきたか」というものであった。
全ての物語を読んで、最後の解説を読むと、こんなに納得できる解説はこれまでにあまりないと思うほどにすばらしい。
短い時間に少しずつには、とても良い本だった。
誉田哲也の小説をこれまでに読んだことがないと思っていたが、最後の解説を読むと、これまでに手に取ったことのある小説もある。
それにしてもこの短編集は一つのテーマにまとめられることができない。ひとつまとめるとすれば、「最後まで読んで、肩透かし」というような内容が多いかな。つまらないという意味ではない。どれも落ちのある短編集だ。
さて、本書の題名となった「あなたの本」最後にどんな落ちを見せてくれるのかと思えば、「そうきたか」というものであった。
全ての物語を読んで、最後の解説を読むと、こんなに納得できる解説はこれまでにあまりないと思うほどにすばらしい。
短い時間に少しずつには、とても良い本だった。
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 638 円
教育AIが変える21世紀の学び [読書]
途中から、AIシステムの説明や可能性の話題には正直、読んでいて眠くなるばかりで飛ばしてしまった。
結局、どうやって教えるかということでAIは多くの可能性を導き出してくれる。学習方法が変わっていくし、すでに変わってきている。一般的に利用されるような技術はAIとは呼ばれず、これからの可能性を秘めたものをAIと呼んでいるというのも、納得する。
ただ、大事なことは、何を教えるかということだ。技術の進歩によって教える内容は変わるのか…。変わるべきであるという意見が多いであろうが、なぜか現在は変わらっていない。昔からやっているからというのは本当に危険だし、すべてを古いからとやめてしまうのも危険だと思う。
技術をどう扱うのかと同じように、子どもたちにどんな知識やスキルを持ってほしいのか…。その議論が重要だと感じた。
きっと、本書の内容と同じようで、主題とはずれたところで斜め読みをした結論なので、興味のある人はしっかりと読んでみるといいのかもしれない。
結局、どうやって教えるかということでAIは多くの可能性を導き出してくれる。学習方法が変わっていくし、すでに変わってきている。一般的に利用されるような技術はAIとは呼ばれず、これからの可能性を秘めたものをAIと呼んでいるというのも、納得する。
ただ、大事なことは、何を教えるかということだ。技術の進歩によって教える内容は変わるのか…。変わるべきであるという意見が多いであろうが、なぜか現在は変わらっていない。昔からやっているからというのは本当に危険だし、すべてを古いからとやめてしまうのも危険だと思う。
技術をどう扱うのかと同じように、子どもたちにどんな知識やスキルを持ってほしいのか…。その議論が重要だと感じた。
きっと、本書の内容と同じようで、主題とはずれたところで斜め読みをした結論なので、興味のある人はしっかりと読んでみるといいのかもしれない。
教育AIが変える21世紀の学び : 指導と学習の新たなかたち
- 出版社/メーカー: 北大路書房
- 発売日: 2020/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
禁じられた楽園 [小説]
新しい世界を求めて図書館で借りてきた小説である。
題名にひかれたのだと思う。
しかし、禁じられた楽園というタイトルはこの小説にふさわしいのだろうか。
そうだなぁ。スッキリするところのない...お化け屋敷の暗いところを歩いている気分。読み進めても、現実ばなれした、次のページを読み進めるのに戸惑う気持ち。まさに、お化け屋敷の暗い廊下を歩いているような。
作者がこれを求めていたのなら成功したといえる。しかし、それは禁じられた楽園なのだろうか。
僕はどんな物語を求めて、この小説を手にしたのかというところが問題となる。それは登場人物たちが一つの場所に集まっていく心境と似たものだろうか。こんなことを求めてないと思いながら先に進んでしまうのだ。
一つの言えるのは、ラストがあまりに急展開で、あっさりとしているのは、連載小説の事情なのか?と思うほど...。
だいたい、僕はホラーが苦手なんだ!
題名にひかれたのだと思う。
しかし、禁じられた楽園というタイトルはこの小説にふさわしいのだろうか。
そうだなぁ。スッキリするところのない...お化け屋敷の暗いところを歩いている気分。読み進めても、現実ばなれした、次のページを読み進めるのに戸惑う気持ち。まさに、お化け屋敷の暗い廊下を歩いているような。
作者がこれを求めていたのなら成功したといえる。しかし、それは禁じられた楽園なのだろうか。
僕はどんな物語を求めて、この小説を手にしたのかというところが問題となる。それは登場人物たちが一つの場所に集まっていく心境と似たものだろうか。こんなことを求めてないと思いながら先に進んでしまうのだ。
一つの言えるのは、ラストがあまりに急展開で、あっさりとしているのは、連載小説の事情なのか?と思うほど...。
だいたい、僕はホラーが苦手なんだ!
個別最適化の教育 [読書]
納得しながら読めるものの、周りにある現状を考えながらだと、気持ちが重くなる本である。
教育に携わるひとのどれくらいの人がこれを理解できるのだろうか。
時代は変わろうとしている。その変化を止めることができない。
自分の過去の記憶を思い出す。高校時代に体育服が短パンからハーフパンツに変わった。自分のいる1年間は体育祭では短パンを履くことになるので、新たにわざわざ買うことはないとのことだった。そして、体育祭当日、短パンを履いていたのは私一人だった。教員の予想をはるかに超えたニーズは状況を一変させたのだ。
体育服くらいは、どうでもいい。
でも、教育方法や学校が変わるとすれば、笑い事では済まない。
ところが、学校という古き良き時代を生きた外の情報を学ぼうとしない教員は、こういうことが全く理解できずに、持続的なイノベーションを続けようとする。イノベーションしようとする気持ちがあるならばまだ救いがあるが大半は新しいことを始めない。
そして、持続的イノベーションでは学校は変わらないし、社会が変わる瞬間は着々と近づいているということだ。
書かれた内容の実践が全ての学校で通用するとは思えない。刷り込んで詰め込んでとされてきた学び、まさに勉強をさせられてきた子どもたちにとっては、最初、受験以外の学ぶことの価値が見いだせないのではないだろうか。本書の中で大切で最初に行うこととしてあげられる、「一人も残すことなく一緒に学ぶことが得である」ということをどう理解させることができるか…。
動いてしまえば簡単そうだが、動き出すまでは、まさにコロナのような社会的状況を変えるほどの何かが襲ってこないと、学校という文化はなかなか変化しない。
そして、早く気付いた学校は生き残り、多くの学校はその役目を終えるのかもしれない。
教育に携わるひとのどれくらいの人がこれを理解できるのだろうか。
時代は変わろうとしている。その変化を止めることができない。
自分の過去の記憶を思い出す。高校時代に体育服が短パンからハーフパンツに変わった。自分のいる1年間は体育祭では短パンを履くことになるので、新たにわざわざ買うことはないとのことだった。そして、体育祭当日、短パンを履いていたのは私一人だった。教員の予想をはるかに超えたニーズは状況を一変させたのだ。
体育服くらいは、どうでもいい。
でも、教育方法や学校が変わるとすれば、笑い事では済まない。
ところが、学校という古き良き時代を生きた外の情報を学ぼうとしない教員は、こういうことが全く理解できずに、持続的なイノベーションを続けようとする。イノベーションしようとする気持ちがあるならばまだ救いがあるが大半は新しいことを始めない。
そして、持続的イノベーションでは学校は変わらないし、社会が変わる瞬間は着々と近づいているということだ。
書かれた内容の実践が全ての学校で通用するとは思えない。刷り込んで詰め込んでとされてきた学び、まさに勉強をさせられてきた子どもたちにとっては、最初、受験以外の学ぶことの価値が見いだせないのではないだろうか。本書の中で大切で最初に行うこととしてあげられる、「一人も残すことなく一緒に学ぶことが得である」ということをどう理解させることができるか…。
動いてしまえば簡単そうだが、動き出すまでは、まさにコロナのような社会的状況を変えるほどの何かが襲ってこないと、学校という文化はなかなか変化しない。
そして、早く気付いた学校は生き残り、多くの学校はその役目を終えるのかもしれない。
ひび割れた日常 [読書]
人類学:奥野克巳、文学:吉村萬壱、美学:伊藤亜紗の3人がリレーでエッセーを書いたものがまとめられた本だった。題材はコロナによって、当たり前が当たり前ではなくった現在を「ひび割れた日常」とでも呼んだということだろうか。
ああ、と思った考えに。引き算の時間と足し算の時間がある。予定を立てられる未来を考えられる健康な人にとっては、未来の予定から引き算で生活をするが、病気などで明日どうなるかわからなければ、今日できることを足していく足し算で時間を考えるというものだ。コロナ渦の中で、まさにそんな足し算の生き方を大切にしたいと思った。
そして、ウィルスが問題となっている現在も人はやっぱり平等に一つにはなれない。そんな考えもよくわかる。
そして、プナンでのものに対する考え方。分け与えることが尊敬を集めることにつながる。そんな考えが広がればいいのだが…分け与える…簡単なようで、難しい。
ああ、と思った考えに。引き算の時間と足し算の時間がある。予定を立てられる未来を考えられる健康な人にとっては、未来の予定から引き算で生活をするが、病気などで明日どうなるかわからなければ、今日できることを足していく足し算で時間を考えるというものだ。コロナ渦の中で、まさにそんな足し算の生き方を大切にしたいと思った。
そして、ウィルスが問題となっている現在も人はやっぱり平等に一つにはなれない。そんな考えもよくわかる。
そして、プナンでのものに対する考え方。分け与えることが尊敬を集めることにつながる。そんな考えが広がればいいのだが…分け与える…簡単なようで、難しい。
ひび割れた日常 人類学・文学・美学から考える [ 伊藤 亜紗 ]
- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 1,760 円