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その科学があなたを変える [読書]

「笑えば幸せになる。」
精神的な影響を受けて行動が変わるのではなく、行動から影響を受けて気分が変わる。
なりたい自分になるためには「アズイフの法則(As ifの法則)」あたかもそうであるかのようにふるまえば実際に精神的にも変化する。
これまでの常識を破り捨てて、私たちは変わりたいと思った時に自分を変えようとせず、目の前の行動を変えればいい。そのことをいろいろな場面から科学実験のエビデンスを踏まえて説明してく本書はとても面白い。
恋人をつくるためには、自信をもつためには、性格を変えるには・・・。興味を引く項目が続くとともに、読んでいくとすでにいろいろなところで使われている。
営業の人が、まず自分の手で引き寄せて触ってみてくださいという一言が、こういった科学に裏付けさせているのかと思うと、思った以上に身近に感じる。

よし、ここから自分を変えるきっかけを作ってみよう。まずは姿勢から…。





その科学があなたを変える

その科学があなたを変える

  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/10/25
  • メディア: 単行本



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告白の余白 [読書]

紹介されて読んでみました。
この物語…面白い。そして題の通り「余白」が果てしなくある。京都の歴史と地名や伝統文化を感じながら読み進めていくと、その京ことばの難しさと怖さがわかってくる。
きれいな言葉に見せた「回りくどい嫌味」は、額面通り取れば、誉め言葉であり、裏を読めば嫌味。そんな世の中で生きていくのは苦しそうだ。
こういうことは日本文化の中でも京都ほどではないにせよたくさんある。
そして、聞いた側がどうとらえるかによってその意味は全く変わる。そんな一言一言ひ余白がある言葉で繰り広げられていく物語は、何重にも意味を付け替えることができ、どこまでが本音でどこまでが嘘なのか、それともそもそも本音が含まれた部分があるのか…振り返って考える解釈はいく通りにもなる。
そもそものストーリが終わって、また混乱させるストーリーが現れる。読んでいて、「え?」もしかして結論はそうじゃないのか?と思わせといて、答えは余白のまま。何通りにも結論を考えることができるような工夫は最後まですっきりしない。
京都がなんとなくわかるが、京都はこんなところだと、物語だけで理解するのも失礼な話なのかなぁ。
それにしても、誰かと一緒に読めたなら、自分なりのストーリーを話してみると面白い事後談ができそうな物語であった。

果たして京子の真意はいかに?母親や木村の算段はどう考えるの??読み終えてなお続く自分だけのストーリー。






告白の余白 (幻冬舎文庫)

告白の余白 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 下村 敦史
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2018/12/06
  • メディア: 文庫



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問いからはじめる教育学 [読書]

図書館にある本を手に取ってみた。
専門書のようで読みやすそう。
教育というものを多面的に見ながら、それでいてさすがは教育学の先生が書かれているだけあって、しっかりと制度や法律、歴史が紹介されている。
一つ一つの項目に対して学校の先生が、これを子供に分かりやすく教えるにはどんな風に伝えたらいいかなぁって考えながら書いてあるように感じた。
まぁ、教育って何?と思った時の入門書だ。そして、あまり難しいことを書かずに、さらに掘り下げたければこの本を読んでみようという流れだった。

読みながら「ハッ」と気づかされるところもあり、有意義な本だった。






問いからはじめる教育学 (有斐閣ストゥディア)

問いからはじめる教育学 (有斐閣ストゥディア)

  • 出版社/メーカー: 有斐閣
  • 発売日: 2015/02/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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不可能を可能にする大谷翔平120の思考 [読書]

申し訳ないが面白くない。どちらかというと写真集かしら?大谷翔平の言葉というよりも、かなり編集されている。しかも、編集してる人もかなり限られた場面を見ての言葉でしかない。こういう本は割と心が熱くなって一気に読む方だが、これは読んでても頭に入ってこないし眠くなる。
簡単に言えば大谷翔平が語ってきたことに密着して作られておらず、本を作るために、これまでの発言を探してきたような感じだ。がっかり。





不可能を可能にする  大谷翔平120の思考

不可能を可能にする 大谷翔平120の思考

  • 作者: 大谷 翔平
  • 出版社/メーカー: ぴあ
  • 発売日: 2017/02/23
  • メディア: 単行本



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食堂かたつむり [読書]

料理がテーマになった小説を探していて、出会ったのがこの小説である。
失恋からぬか漬け以外の全てと、声すらも失った倫子が主人公となる物語。料理がキーワードになりいろいろなエピソードを創り出していくが、最後は親子の絡まった糸をほどいていく。
おいしい料理が多くの人を幸せにする。その向こうには母親の思いがある。そして、そんな母親との確執を乗り越えるためにも料理が登場し、最後には倫子自身の課題も解決していく。
一つのエピソードをどうとらえるかはその人次第である。読みながら、そう考えるのかぁ、やっぱり物語だなぁなんて思いながらも登場人物の人となりを素直に受け入れて寄り添うのが小説を読む楽しさである。料理の持つ力と、食材や料理そのものの作り手の思いがこもった料理を味わうことの喜びを感じる小説であった。

なんか、切ないけどほんのり温かい小説だったなぁ。





([お]5-1)食堂かたつむり (ポプラ文庫)

([お]5-1)食堂かたつむり (ポプラ文庫)

  • 作者: 小川 糸
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2010/01/05
  • メディア: ペーパーバック



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脳を鍛えるには運動しかない [読書]

アメリカのある学校で、毎朝、有酸素運動をさせたところ、体力の向上とともに学力も向上したという。人間は動くことによって学ぶ。それは狩猟時代に、私たちは運動することで食料を獲得し、そして食料を獲得するために学んだからだ。人間も動物だということだ。そして、今のように運動しなくとも食料が手に入るようになったのは、数世紀前からのことであり、人の中にある遺伝子はそんなに簡単に更新されない。学力を上げるために、体育の授業を減らして数学や理科、国語の授業を増やした実験では残念ながら学力試験の結果は上がらなかった。しかし、運動をすることで脳は刺激され学力が上がるという。
それは、学力に限らず、ストレスや注意欠陥障害、うつ病や認知症など、運動によって改善されるものがたくさんある。強度の高い有酸素運動を続けることが大切だが、強度でなくとも運動をすることが脳を刺激して発達させる。
こういう本を読むといよいよ健康教育と生涯スポーツの大切さを感じる。初版が2009年なので研究され始めて、研究できるような科学技術の発展があってなのかもしれないが、20年ほどの話だそうだ。動かずに肥満が進み、それに伴って生活習慣病にかかり、さらに不安が増しイライラして鬱になり、骨粗しょう症になり認知症が発症して亡くなるのか、毎日の運動でストレスを発散し、肥満を防止し、健康的な生活の中で脳を活性化させて長く幸せに生きるか…。

運動を定期的に続けることの必要性を感じる本であった。





脳を鍛えるには運動しかない!  最新科学でわかった脳細胞の増やし方

脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2009/03/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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豊田章男 [読書]

言わずと知れたトヨタ自動車社長である。
芸能人の名字を打てば名前まで変換予測されるのに、とよたあきおと打っても文字変換で章男がなかなか出てこないのが腹立たしいくらいな有名人だと思う。
トヨタの社長というだけではなく豊田章一郎の息子であり、豊田喜一郎の孫である。
世界のトヨタの社長は、これまでの社長像を常に壊しながら、自動車会社をどんどんバージョンアップさせるために改革を続けている。同じことを3年続けたら会社が潰れるという危機感を持ちながら、常にチャレンジ精神をもって、まずはやってみる精神がどのように生まれたのかを垣間見ることができる一冊だった。御曹司という立場は、周りから見れば恵まれているが、その本人にとってはどんな努力をしても御曹司の色眼鏡で見られるという、そして章男社長はそれを個性だと捉えなおして、突き進む。
いろいろな人とフランクに付き合い、真摯に向き合う。自分の感性を信じながら進むべき道を決めてる。方向性を決めて責任を取るという姿勢を公言することで、下に続く者たちと志を一つにして社会を切り開いていく姿が多面的に書かれていた。
やってみて失敗したら、やり直せばいい。まずは現場に行って物事を考える。できることはどんどん実践していく。「トップダウンとはトップが現場まで降りること」と公言し、現場感覚を大切にしながら巨大企業のかじを取る。その姿は今の、新型コロナにおける危機の中でも、フェイスガードを作り、マスクを作る、作れるものなら何でも作るという自動車業界に浸透している。
しかし、彼が社長になるまでは順風満帆ではなかった。製造や販売、工場などの多くの現場に回されながら、現場で怒られ、突拍子もないことをやって怒られ、そうやって御曹司としてではなく怒ってくれた人たちが社長を育てたのだろう。そして、大学時代にやっていたホッケーを含めて社長になるまでに磨かれてきた感性と図太さが巨大企業であるトヨタの数多の危機を乗り越えさせたのだと思う。
いま、トヨタ技術やアイディアをどんどんオープンにさせて、次の時代を切り開こうとしている。そういうことができるトヨタをけん引する社長がどんな人かを知って、なんだかとっても元気が出たように思う。
こんなリーダーがうちにもいたらなぁ…なんて言ってるうちに、うちは潰れちゃいますね。





豊田章男

豊田章男

  • 作者: 修, 片山
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2020/04/10
  • メディア: 単行本



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木曜日の子ども [読書]

はぁぁぁ、ため息がでる。重松らしい小説。そういわれればそう。
話し言葉よりも、頭の中での回想が心に染みる。物事への見方が似ているからなのか、それとも、逆に思いもよらない見方をするからなのか。こういう言葉でも説明でもない、想いがつづられる重松小説は好きだ。しかし、今回は少し苦しかった。
木曜日の子ども、ある中学生が起こした教室の給食へ入れた毒物による無差別殺人が始まりである。そして、いじめられ傷つく少年の心にその事件が深くかかわってくる。「たまたま」の偶然が、その閑居を作り、ありえない展開から事件は起こされていく。そして、家庭の持つ意味と外から見た家族と、内から見た家族のギャップ、社会的な課題をいくつもだしながら、中学生の真っ直ぐな部分と、子どもの持つ不安定さが、入り乱れ、それを理解できない大人たちが翻弄されていく。
中学生や二十歳ぐらいの子ども?がどんなに大人として冷淡な仮面をかぶっていたとしても、その中身は、やはり子どもであり未熟である。その先の本来の姿を見せれる相手がいるかどうか、そういう人であろうとするかどうかが問われているようにも思う。
小説を読んでいく中で、だれの声とも読み取れない、心のざわめきのような状況説明が、布に染み込むようにじわじわと情景を映し出していく。絵で見せられるよりもずっとリアルに頭に情景が想像される。これが重松小説だと思いながら、今回のテーマで味わうのはひどく恐ろしい。
読み終えて、ああぁ物語かぁと思えてホッとする。次は明るい話題の本が読みたくなるのだ。





木曜日の子ども

木曜日の子ども

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/01/31
  • メディア: 単行本



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