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四畳半タイムマシンブルース [小説]

題名にタイムマシンと出てくるのだから、そりゃ物語にもタイムマシンが登場する。それなのに、読んでいてタイムマシンが出てくるまでは、そう思っていなかった…。何とも集中力のない読書である。ファンタジーは…ちょっとと思いながらも楽しんで読んでしまう。未来も過去も決まっていてタイムマシンに乗って何をしたところでそれも全て決まっているから何も変わらない。それは一冊の本のように全て書かれている。しかし、読み手は前からしか読まないから、過去と未来が生まれるという。これも一つ面白い考えだと思う。さて、エアコンのリモコンはなぜ壊れたのか…そしてその下宿に伝わる伝説は…くだらない題材を書いた最寄語りだが…タイムマシンに乗ってときを入れ替えていくと面白い物語に変わる。
寝る前のひとときを楽しい時間に変えてくれた物語であった。





四畳半タイムマシンブルース (角川書店単行本)

四畳半タイムマシンブルース (角川書店単行本)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2020/07/29
  • メディア: Kindle版



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ポジティブ心理学 [読書]

「幸福」であることを目指す。
そのことで、経済的にも心理的にも身体的にも健康になる。
これまでの心の治療といえば、マイナスをゼロに戻すことであったが、これからはプラスを目指すことで社会を変えていこうという取り組み。2000年にアメリカのセリグマンによって提唱されたポジティブ心理学は、国内でも企業組織の中で実践を積んでいる。そもそも日本人は欧米に比べて、自分の幸せよりも集団に貢献しようとする文化があるように思う。そこで大切なことは自己犠牲ではない、自らも幸福である貢献が必要なのだ。人の役に立つということは確かに心の健康を育む。目からうろこというか、これまでの治す心理学から、創造する心理学へと変わっていく予感である。
単語としてはよく耳にしてきた「ウェルビーイング」について、深く考える一助となった。そして、ネガティブなことを指摘する傾向の高い学校教育でこそ、このポジティブ教育を行うことで、ネガティブキャンペーンの多いマスコミや政治を変えていくことができるようにも思う。





ポジティブ心理学 科学的メンタル・ウェルネス入門 (講談社選書メチエ)

ポジティブ心理学 科学的メンタル・ウェルネス入門 (講談社選書メチエ)

  • 作者: 小林 正弥
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/01/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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龍神の雨 [小説]

最初は、なんだか同じような兄弟と場面がコロコロと変わって登場人物も似たような感じなので頭の中で???となっていたけれど、その二つの兄弟が出会い、そして一つの物語として重なっていく。
どちらも本当の親ではない親子関係に問題を抱えて。真実と勘違い、思いと思い違いが重なり合って、ストーリは進んでいく。そして、表と裏の顔を持つ登場人物が、物語をぐっと面白くする。ゾクゾクしながらページをめくるこの感じがとてもよかった。でも、なんともやりきれない物語の終わりは、そこまでしなくてもいいのにと思ってしまい、しばらく後をひく。ちょっと気持ち悪い性も絡みながら、進められていく物語にどっぷりとハマりました。
真実は如何に!!という場面がたくさんあり、人により同じことを違う捉え方をし、心の深いところで絡み合う人間描写に力強さを感じることができた。
あぁ、小説は面白い。小説だからそう言える内容だった。





龍神の雨(新潮文庫)

龍神の雨(新潮文庫)

  • 作者: 道尾秀介
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/02/01
  • メディア: Kindle版



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煌夜祭 [小説]

またまたファンタジー
それも割と暗い感じの小説だった。
語り部が物語を冬至の日に朝まで話す。魔物がでるその日に、魔物が物語に熱中するがゆえに、人が食われずに済むからだ。短編集のように書かれた語り部が話す物語は、最後に絡み合って一つになっていく。
読んでいて、自分自身がこの横文字の名前が頭に入らず誰がどの人で、どうなったのか…流し読みしてきたばかりにうっすらと繋がるもののという状態で不完全燃焼であることは否めない。こういう物語は映像も交えて、見た方が記憶に残るのかもしれない。結局、ファンタジーにどっぷりとつかれない自分がいるのだ。なんとなく自分と重ねながら本を読むのが好きな僕にとっては、ファンタジーは現実とかけ離れすぎているのかなぁと思った。読みたい本がたくさん机に並んでるプレッシャーも少なからずあり、不完全燃焼ではありながら次の本を手に取る。
こういう小説は、もっと若い時に読んでおくべきだったと…今更ながらに。





煌夜祭 (中公文庫)

煌夜祭 (中公文庫)

  • 作者: 多崎礼
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2013/06/28
  • メディア: Kindle版



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はてしない物語 [小説]

知り合いに紹介された小説。ファンタジーはあんまり読まないけれど…。
紹介されたので読んでみることにした。これが上下巻に分かれた超大作でした。
私が読んだのは文庫本だったけれど、結構古い物語で訳者あとがきを読んでみると、最初に出版された本は物語にでてくる本と同じような装丁で作られていたという。とてもこだわりのある本だったようだ。
内容は、少年が読んでいる本の中に吸い込まれていくと言っても、物語の中に登場するという意味ではあるが。私ははてしない物語という本を読んでいる。そして、主人公であるバスチアンは、はてしない物語という物語のなかで、はてしない物語を読んでいる。そしてその本に吸い込まれていき、物語を作り出していく。原書は2色刷りで読んでるところと物語は別の色であったようだが、文庫本ではわかるように書き方を変えていた。どうしても翻訳本は登場人物の名前がややこしい。覚えられない。それでも、物語の中で物語を作る立場になったときそのままそこで自分の思うままの世界を作って現実の世界を忘れてしまえばファンタジーの中で夢が語れなくなる。やはり現実の世界の中でいろいろなことがあるから、夢をみて、ファンタジーの中だけでは生きていけないし、現実がの中にファンタジーを重ねるから現実の世界でまた新しい挑戦ができる。ファンタジーを読みながら、それをどう理解していくかは読者次第なんだとおもう。
そういうことをいろいろ考えながら読むことができる本だった。
たまにはファンタジーもいいもんだなぁと思った。こういう本に子どもの頃に出会ったなら…そうおもったので子どもに読み聞かせてやろうかと思ったが…長すぎて断念(笑)








はてしない物語 上 (岩波少年文庫 501)

はてしない物語 上 (岩波少年文庫 501)

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/06/16
  • メディア: 単行本



はてしない物語 下 (岩波少年文庫 502)

はてしない物語 下 (岩波少年文庫 502)

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2000/06/16
  • メディア: 単行本



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