SSブログ

哀愁的東京 [読書]

人生の節目節目に重松清。というか、「ああ自分もこういう感じなんだろうなぁ」と思わされる物語が多い。自分の人生と重ね合わせやすいのはなぜなのだろうか?

今回は新しい絵本が書けない絵本作家が、フリーライターとしていろいろな人に出会いながら、書けない自分と向き合い目をそらすお話。そしてどの出会いもハッピーエンドにはならない。人生ってそんなに切ない別ればかりですか?と思えるほどに切なくなる。
こういう感覚が「哀愁」なのかなぁと妙にしんみりと心に染みる。
絵本作家として賞をもらった一冊の本が、主人公の出会いに意味を与えていく。その物語の意味は明るく幸せでありながら、その背景は重くか悲しい。一つの物語が全く逆に見えるわけだ。
あの人、楽しそうだけど、客観的にみるとすごく寂しそうだってことはなんとなくわかる。そして自分の中のそういう部分を探してしまう。自分がさみしいとか苦しいと思っていることが、違う見方ができるんじゃないかって…。

主人公が同世代だからだろうか…。重松の見せ方がうまいのか…。

理由はよくわからないが、読み終わった後の哀愁がとても心地よい。





哀愁的東京 (角川文庫)

哀愁的東京 (角川文庫)

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2006/12/22
  • メディア: 文庫



nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。