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最後の医者は桜を見上げて君を思う [小説]

人の生き死にに関する物語。医療を題材にした内容であった。
医大時代の同級生である3人の医者が何人かの患者の死に関わる。
その関わる患者により、医者は悩み考え揺れる。
そして、どの話も努力むなしく患者は死んでいく。死期を伸ばすために行われる辛く苦しい治療は必要なのか。それよりも死を迎え入れて、自分の生き方であり死に方を考えるのか。
医者によって考え方が違う。どの医者も意見としては真っ当であるのに、方向性の違いからぎくしゃくする関係。そして、一人の患者の死が、新しい物語をつくる。

さて、手術が成功して助かるなんておめでたい物語はない。でも、実際の医療でもきっとそうなんだと思う。助けてほしいと願っても、万に一の可能性にかけても、叶う保証はない。一つ目のハードルを越えれば二つ目のハードルがある。100%ではない治療には必ずうまくいかなかった人が存在する。

考えると怖い話だと思う。98%の人は成功する。失敗した2%の人は必ず存在する。
同じ命なのだ。

そうやって迷い考えながら向き合うことが必要なんだろうな。
読み終えて、スッキリしない物語だ。





最後の医者は桜を見上げて君を想う (TO文庫)

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  • 出版社/メーカー: TOブックス
  • 発売日: 2016/11/18
  • メディア: Kindle版



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