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EdTech テクノロジーで教育が変わり、人類は「進化」する [読書]

最近、流行りの本にスマホ脳という新書がある。
人類が生まれてから、この情報化社会の発展に、人体が進化の過程として適応できていないということが、前書きには書かれていた(読んでいる途中なので…汗)。
しかし、人間は道具を使うようになってから急激な進化を遂げているのは事実で、情報機器をどのように使うかは人の問題である。
スマホのような情報機器は、情緒や姿勢、時間の使い方によくないから、持たない方がいいという議論は、時すでに遅しである。ある意味、核兵器に素手で立ち向かうくらいのことで、実際にはそれがいいのかもしれないが、社会としては止められない事実だと思う。
何が言いたいかというと、どう使うかが大切なのだ。
教育の世界は本当に古い体質で、今なお一斉授業がしっかりできることが良い教育だと考える人が多い。そのしっかりできているの裏側に、ただ黙ってレールに乗っている生徒がいかに多いか。
昭和の時代の方法で教育が続けられているようでは、変わってしまった社会には適応できない。なのに、高学歴といえば大学名による学歴差を指すような社会が、良い大学に入り、良い会社に入ることがリスクが少ないと考える大人の考えを信頼してついてくる子どもたちの将来は危ぶまれる。
ここまで全く本の内容とは関係のないことを書いているが、こういうことを考えながら読んだ本だった。
技術をいかに使うか。全ての子どもたちが満足する授業とは何か。受験を生き抜くためではなくこれからの社会を生き抜くための教育とはなにか。そんなことを考えさせられる本であった。
技術に使われるのではなく、技術をどう使うか…なんども同じことを言うようだが、そこが大切だと思う。同じ教材を与えても、どう使うかがその道を分ける。
生まれた時からスマホがあるICTネイティブの子どもたちに、我々大人はどんな使い方を教えることができるのかを考えなければならない。限られた空間で取り上げておくことの無意味さを、改めて考え直さなければならない。





EdTech エドテック テクノロジーで教育が変わり、人類は「進化」する

EdTech エドテック テクノロジーで教育が変わり、人類は「進化」する

  • 作者: 山田浩司
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎*
  • 発売日: 2020/01/30
  • メディア: Kindle版



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教育AIが変える21世紀の学び [読書]

途中から、AIシステムの説明や可能性の話題には正直、読んでいて眠くなるばかりで飛ばしてしまった。
結局、どうやって教えるかということでAIは多くの可能性を導き出してくれる。学習方法が変わっていくし、すでに変わってきている。一般的に利用されるような技術はAIとは呼ばれず、これからの可能性を秘めたものをAIと呼んでいるというのも、納得する。
ただ、大事なことは、何を教えるかということだ。技術の進歩によって教える内容は変わるのか…。変わるべきであるという意見が多いであろうが、なぜか現在は変わらっていない。昔からやっているからというのは本当に危険だし、すべてを古いからとやめてしまうのも危険だと思う。
技術をどう扱うのかと同じように、子どもたちにどんな知識やスキルを持ってほしいのか…。その議論が重要だと感じた。

きっと、本書の内容と同じようで、主題とはずれたところで斜め読みをした結論なので、興味のある人はしっかりと読んでみるといいのかもしれない。






教育AIが変える21世紀の学び : 指導と学習の新たなかたち

教育AIが変える21世紀の学び : 指導と学習の新たなかたち

  • 出版社/メーカー: 北大路書房
  • 発売日: 2020/11/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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個別最適化の教育 [読書]

納得しながら読めるものの、周りにある現状を考えながらだと、気持ちが重くなる本である。
教育に携わるひとのどれくらいの人がこれを理解できるのだろうか。
時代は変わろうとしている。その変化を止めることができない。
自分の過去の記憶を思い出す。高校時代に体育服が短パンからハーフパンツに変わった。自分のいる1年間は体育祭では短パンを履くことになるので、新たにわざわざ買うことはないとのことだった。そして、体育祭当日、短パンを履いていたのは私一人だった。教員の予想をはるかに超えたニーズは状況を一変させたのだ。
体育服くらいは、どうでもいい。
でも、教育方法や学校が変わるとすれば、笑い事では済まない。
ところが、学校という古き良き時代を生きた外の情報を学ぼうとしない教員は、こういうことが全く理解できずに、持続的なイノベーションを続けようとする。イノベーションしようとする気持ちがあるならばまだ救いがあるが大半は新しいことを始めない。
そして、持続的イノベーションでは学校は変わらないし、社会が変わる瞬間は着々と近づいているということだ。
書かれた内容の実践が全ての学校で通用するとは思えない。刷り込んで詰め込んでとされてきた学び、まさに勉強をさせられてきた子どもたちにとっては、最初、受験以外の学ぶことの価値が見いだせないのではないだろうか。本書の中で大切で最初に行うこととしてあげられる、「一人も残すことなく一緒に学ぶことが得である」ということをどう理解させることができるか…。
動いてしまえば簡単そうだが、動き出すまでは、まさにコロナのような社会的状況を変えるほどの何かが襲ってこないと、学校という文化はなかなか変化しない。
そして、早く気付いた学校は生き残り、多くの学校はその役目を終えるのかもしれない。





人生100年時代を生き抜く子を育てる! 個別最適化の教育

人生100年時代を生き抜く子を育てる! 個別最適化の教育

  • 作者: 西川 純
  • 出版社/メーカー: 学陽書房
  • 発売日: 2019/10/30
  • メディア: 単行本



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ひび割れた日常 [読書]

人類学:奥野克巳、文学:吉村萬壱、美学:伊藤亜紗の3人がリレーでエッセーを書いたものがまとめられた本だった。題材はコロナによって、当たり前が当たり前ではなくった現在を「ひび割れた日常」とでも呼んだということだろうか。
ああ、と思った考えに。引き算の時間と足し算の時間がある。予定を立てられる未来を考えられる健康な人にとっては、未来の予定から引き算で生活をするが、病気などで明日どうなるかわからなければ、今日できることを足していく足し算で時間を考えるというものだ。コロナ渦の中で、まさにそんな足し算の生き方を大切にしたいと思った。
そして、ウィルスが問題となっている現在も人はやっぱり平等に一つにはなれない。そんな考えもよくわかる。
そして、プナンでのものに対する考え方。分け与えることが尊敬を集めることにつながる。そんな考えが広がればいいのだが…分け与える…簡単なようで、難しい。





ひび割れた日常——人類学・文学・美学から考える

ひび割れた日常——人類学・文学・美学から考える

  • 出版社/メーカー: 亜紀書房
  • 発売日: 2020/11/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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どもる体 [読書]

どもる体。どもる…吃音のことである。
吃音を持つ人たちのインタビューや吃音に対する対応やこれまでの治療法について難しくなくまとめられている。医学的というようりも臨床的な体験談の本である。
紹介されて手に取った本だが…個人的には文字面を追いかけるばかりの読書になってしまった。
あまり自分の中に残ったものはない。
しかし、吃音に対する当事者の考えの中で、吃音が恥ずかしいものとして、治そうという努力をしてきた。そして、言い換えやそれ以外の方法(この方法が人によって違うようである)によって、克服したときに吃音が治ったと評価されたそうださ。ところが、本人の中では治ってはいない。そして、どもらないという状態こそが、自分の自然な状態ではない強制された、のっとられたと表現されていただろうか、状況だというのだ。
他者からの評価ではなく、自分自身の自然な状態について考えた時に、どもることを受け入れながら話すことが大切だと思ったそうだ。この部分にすごく共感できるのは自分もそういう年代になったからであろう。学齢期の成長段階では、他者比較の中で評価されて、同じであることを是として生活してきた。しかし、40代になりそういう事に疲れてしまったのだ。そしたら、自分が良ければ、生きやすければ、それがいいと、ある意味、勝負から降りたような状態なんだと思う。
私は吃音はないが、他の人からどう思われるかということに今もなお苦しむ。でも、まさにそれは自分ではないものと戦っているのだと思う。
このシリーズは「科学性」「専門性」「主体性」といったことばだけでは語りきれない地点から8≪ケア≫の世界を探るシリーズだそうだ。今更ながらに興味がわいてきた…。

さて、他の本でも読んだことがある内容であったが、下記の内容に改めて共感した。メモ代わりに。
このことをあざやかに論じているのが、ドイツの劇作家ハインリヒ・フォン・クライストです。クライストは、1805-06年に書かれた「語りながら次第に思考を練り上げていくことについて」という文章の中で、「食欲は食べると同時にわくものだ」jというフランスの諺をもじって、「思考はしゃべると同時にわくものだ」と宣言します。つまり私たちは、常に前もって自分が言おうとすることを分かって言っているのではなく、しばしば言うのと同時に、おのずと言うべき内容が生まれてくるというのです。






どもる体 (シリーズ ケアをひらく)

どもる体 (シリーズ ケアをひらく)

  • 作者: 伊藤 亜紗
  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2018/05/28
  • メディア: 単行本



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さすらい猫ノアの伝説 [読書]

重松清の小説には子どもに読ませたい物語と読ませたくない物語がある。時々、妙に性に執着するものがあるが、今回のは小学生に読ませたいと思う本だ。
クラスの忘れ物を知らせるためにやってくるクロネコ。決して荷物を届けにくる宅配便ではない。
最初のメッセージこそ前の学校からのメモであるが、その後は猫が何を言おうとしながら、それぞれが考えるのである。毎日の中でふと立ち止まって考える時間を与えてくれる。もしかすると自分自身にもそういう時間が必要なのかもしれない。立ち止まると見える違う景色があるのかもしれないと感じさせる。そして、子どもが言葉にせずに発する心の声が妙に自分の声と重なる。こういうのが重松だよなぁと思う。
この物語は子ども向けの別のシリーズで納められているものを、セットにして文庫化されたものだ。一つは担任の交代から荒れゆく子どもたちを救ってくれる。そしてもう一つは転校生のほとんどこない田舎の学校で数か月過ごした転校生の物語。
行間を読むとはこういうことなのかなぁと思うほどに、文字でない部分を想像しながら読める。自分にもこういう気持ちがあるって改めて気づかせてくれる。
やっぱり、子どもに薦めたいと思う。





さすらい猫ノアの伝説 (講談社文庫)

さすらい猫ノアの伝説 (講談社文庫)

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/08/09
  • メディア: 文庫



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傍聞き [読書]

傍聞きと書いてかたえぎきの読むそうな。長岡弘樹の短編集。グッと引き込まれてページをめくる手が止まらなくなるが、短編のお陰でキリのよいとこまで読める。
警察、消防、救急などを題材にした短編が4つ。ドキッとしながら読み進めれるし、推理しながら考えて読める。
なかなか面白い小説だった。キムタクの教場をドラマで
見て手に取った。




傍聞き (双葉文庫)

傍聞き (双葉文庫)

  • 作者: 長岡 弘樹
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2011/09/15
  • メディア: 文庫



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心理学をまじめに考える方法 [読書]

読み終えるまでに何ヵ月かけたのだろうか…。
もう、最初の内容は思い出せない。
物事を見るためには批判的な思考が大切である。
その批判的思考は、これあmで日本ではあまり教えられてこなかった。
批判的というと、文句をいうというか、否定するというように捉えがちであるが、そうではない。自分の意見や客観性をもって、改めて考えなおすことで、否定することではない。そういうトレーニングを積んでこないと、本書の中にある、統計的にはほとんど起こらないが、身近で起こったことが、自分の判断を狂わせることがたくさんある。
統計には個別の名前はない。集団に対しての確立である。ところが、自分の身の回りであればここに名前が入る。だから、現実的に感じてしまうのだが、個人は未確定な個人であり、集団となった時に初めて統計的な考えが意味を持つ。
心理学は、大きなカテゴリーの中で、語られてきたが、多くの場面で検証された内容とされていない内容がまとめて扱われることが問題である。
本書の最後にあるように、経済学を学べば全ての人が億万長者になるわけではない。しかし、心理学を学べば人の心が手に取るようにわかるようになるのでは?と考えがちだ。ある非日常的な一場面を作り上げて実験がなされ、通常場面との違いを指摘される。しかし、学問体系としてはそういう一つ一つの積み重ねが大きな学問を作り上げている。その一つ一つの積み重ねを、追実験し、検証されていくことの大切さを本書は物語る。
まさに、そのように一つ一つの話題に裏付けを記載しながら作成されているこういった本は本当に読むのに時間がかかるし、本の上で文字を追うだけになってしまうのは、私の未熟さであろう。
そう考えると心理学をにおわせながらも検証されない内容を書いてある本はもっと簡単に読めて頭に残りやすい。しかし、それはどこまでいっても心理学ではない。

自分でも何を言いたいかわからなくなってきたが、心理学はまだまだ若造でこれからの学問だと思った次第である。






心理学をまじめに考える方法:真実を見抜く批判的思考

心理学をまじめに考える方法:真実を見抜く批判的思考

  • 出版社/メーカー: 誠信書房
  • 発売日: 2016/07/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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ルビィ [読書]

久しぶりに感じる重松作品を読んだ後のこの感覚。
どう文字に表現すればいいのか、冷たいような生ぬるいようなそういう自分でもどっちとも捉えれる感覚。こういうのを文字で表現できるようになると小説家にもなれたりすのかなぁ?とも思ってみたり。
重松清は本当にこういう体験をしたのだろうか?いや、してないと思う。
どこかで自分と重ねながら小説を書いていくのがうまいんだろうなぁ。だから、空想の世界であっても物語の中に共感できる部分がたくさんある。事件を解決するわけではないし、感動的なことがあるわけでもない。でも、もっとリアルに人間の汚いところの中にある葛藤や、人には話せないような思いの中にある苦しさをしっかりと文字にしてくれる。
自殺を考える小説家と、自殺をしてしまった少女が繰り広げる物語。最後はハッピーエンド?にはなりきらない物語。あぁ、重松作品だなぁ。
命の大切さを考えさせて、でもそこにある葛藤を認めてあげて、カウンセラーみたいな小説だと思う。
読みだしたらページをめくる手を止められない。また、重松作品読みたいけど、続けてだと浸りすぎてしまうから敬遠したい気持ちもある。こういう葛藤が人生をややこしくするんだろうなぁ。






ルビィ (講談社文庫)

ルビィ (講談社文庫)

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/09/15
  • メディア: 文庫



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JR上野駅公園口 [読書]

2020年の全米図書賞というアメリカを代表する賞の翻訳部門にて日本の小説が選ばれたということを聞いた。さて、どんな本なのか。もちろん私は英語に翻訳された本は読めないので原書であるこの小説を手に取ったのだ。

読んでいて思うことは、どこで場面が変わったのかがわかりにくい。場面の変化の多くの場合は、語り口調が変わったことで、時代も場所も変わっていく。おかげで中々内容が頭に入ってこないだけではなく、英訳されると、日本語のこの方言をどのように訳すのだろうと、別のことが気になるくらい。かといって、英訳された本に手を出すことはない。

さて、戦後に福島で生活し、出稼ぎ労働者として東京へ来た主人公の、その人生とは何だったのか。長男は31歳のこれからと言うときに、突然死をし、定年を迎えて老後を過ごそうとしたところで、妻に先立たれ、孫に迷惑をかけまいと、東京に改めて単身出てきたうえで、ホームレス。その人生に天皇との関わりを絡めながら、ホームレスの厳しい実態にさらに天皇を絡める。淡々と読み進めるものの、そんなにつらい時代があったのかと思っているうちに、いやいや現在もなお、上野でホームレスたちが苦しむ姿を、少年のホームレス狩りと並べられて、山狩りという行政の対応についても書かれている。そんな最後に地震に津波。

なんとも感想の残せない物語。読者として何を書けばよいのか…。そんなことを考えさせられる物語であった。
これが私の2021年、最初の読書である。
今年もフラフラしながら時間つぶしに読書をして、自分の思うことを書き連ねていきたい。







JR上野駅公園口

JR上野駅公園口

  • 作者: 柳 美里
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2014/03/19
  • メディア: 単行本



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