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ライフサイクルの哲学 [読書]

西平直の本である。大学院のころのゼミで彼の本を読んだことがある。
何となく名前は覚えていた。どっかに引っかかっていたのかもしれない。

さて、そんな彼の名前を図書館で見つけた。
手に取ったのはいい。しかし、ひどく難解であった。
それでも最初の「ディシプリンがない」という言葉を理解したいと思った。
そうたやすいことではない。もうそんな言葉が最初にあったことすら読み終えるころには忘れていた。
文字が文字としてしか頭に入ってこない。文字としてもわからず記号を眺めるような感覚でその形だけを目で追った部分もある。いや、ほとんどがそうだった。
読み終えて(その表現が正しいのかわからない)、何もない。
ただ、芸事の「守破離」のように型にはめ、型から離れる中で、型ではない状態にゆくのと、人の成長は似ているという部分だけ何となくわかった。
まさにこういった類の本は自分にとって修行のようであった。
ひどく長い時間をかけて、得たものは何もない。まだ、自分には早かった。お手上げだった。
早いという表現であれば、いずれは読めるようになると思いがちだが、そうではない。歯が立たなかった。こういう言葉の一つにこだわりながら、ミリ単位で進んでいくような文章は、あっという間に睡魔が襲ってくる。そうでなければ文字を目で追いながら頭では全く違うことを考えている。
そんな経験のできる本であった。





ライフサイクルの哲学

ライフサイクルの哲学

  • 作者: 西平 直
  • 出版社/メーカー: 東京大学出版会
  • 発売日: 2019/04/15
  • メディア: 単行本



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